
宗教改革三大文書 破門
ルターは「提題」を「信仰義認論」へ発展させた。
「人が義とされるのは律法のおこないによるのではなく信仰による(ローマの信徒への手紙)」という立場から、人を義とするのは信仰だけで、人を救うのは人間の業ではなく神の恩寵による、と考えた。このような信仰を可能にするのは、神の言葉、聖書だけだった。教会の伝統にも高い価値をおくカトリックの立場を否定する、聖書主義となった。「信仰のみ」「恩寵のみ」「聖書のみ」は、宗教改革の三大原理と呼ばれる。
カトリック教会は反論したが、ルターは宗教改革三大文書「ドイツ国民のキリスト教貴族に与える」「教会のバビロン捕囚について」「キリスト者の自由」を書いてその立場をより鮮明にした。「ドイツ国民のキリスト教貴族に与える」では、世俗の権力者に教会改革を訴え、聖職者と俗人のあいだに「職務」以外の区別がないことを強調している。聖職者の特権性を否定する立場は万人祭司主義と呼ばれる。
ローマ教皇レオ10世は、1520年6月、ルターの教説を批判する勅書を出し、21年1月にルターを破門した。
1520年代
世界各国史13 ドイツ史
名画への旅 北方ルネサンス2 講談社
「人が義とされるのは律法のおこないによるのではなく信仰による(ローマの信徒への手紙)」という立場から、人を義とするのは信仰だけで、人を救うのは人間の業ではなく神の恩寵による、と考えた。このような信仰を可能にするのは、神の言葉、聖書だけだった。教会の伝統にも高い価値をおくカトリックの立場を否定する、聖書主義となった。「信仰のみ」「恩寵のみ」「聖書のみ」は、宗教改革の三大原理と呼ばれる。
カトリック教会は反論したが、ルターは宗教改革三大文書「ドイツ国民のキリスト教貴族に与える」「教会のバビロン捕囚について」「キリスト者の自由」を書いてその立場をより鮮明にした。「ドイツ国民のキリスト教貴族に与える」では、世俗の権力者に教会改革を訴え、聖職者と俗人のあいだに「職務」以外の区別がないことを強調している。聖職者の特権性を否定する立場は万人祭司主義と呼ばれる。
ローマ教皇レオ10世は、1520年6月、ルターの教説を批判する勅書を出し、21年1月にルターを破門した。
1520年代
世界各国史13 ドイツ史
名画への旅 北方ルネサンス2 講談社