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イーゼンハイム祭壇画 復元図

1490年、アントニウス修道院の院長に就任したグイド・グエルシは、前任者からの修道院関連施設の増改築を完成させると、大祭壇画をグリューネヴァルトに制作させることにした。
聖アントニウスを中心像とした、ハーゲナウアー作の木彫群を納める厨子を中央に、これを左右に開く二重の外翼が包み、プレデッラがハイベル作のキリストと十二使徒の木彫群を覆うというものだった。その上部に尖塔装飾が付けられていたが、これはフランス革命時に破損消滅した。
統一的主題は、キリストの死による人類の救済。二重の外翼は平日用と祝祭日用に分けられていて、病にかかって訪れるものに、神の救済の歴史を追想させるように構成されていた。
平日は第1場面「キリストの磔刑」、日曜日と教会暦の祭日には第2場面「キリストの降誕」、修道院固有の守護聖人の祝日には第3場面の聖アントニウスの木彫群と両翼が開いた。

世界美術大全集14 北方ルネサンス
第1場面 第2場面 第3場面

1510年代
イーゼンハイム祭壇画の復元図 第3場面