大航海時代とルネサンス2018
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コルテス政略誌12

5月半ば「噴煙の鏡」の大祭があり、スペイン人の宿舎の前の神殿でメキシコの貴族が踊っていた。前もってアルバラードに伝えてあったらしいが、そこにスペイン人が突入し、武器を持っていない貴族たちを殺した。人々はスペイン人の宿舎「水の面」の宮殿を取り囲み攻撃を始めたが、モンテスーマの取りなしで攻撃は控えられた。
コルテスがテノチティトランに戻ると、町は異常に静かだった。ナルバエスの軍を加えたことで、コルテスは高慢になっていたらしい。宿舎に入るとモンテスーマに対し乱暴な態度をとった。いずれにしてもアルバラードの失敗だった。食料も充分には届けられていなかった。
事態を解決するためにコルテスはモンテスーマと会い、カカマツィンと共に捕らえているクイトラワク(イスタパラパの君主でモンテスーマの実弟)を反対派のもとに派遣することにした。

首都に残ったアルバラードのアステカ人虐殺
「コディセ・ドゥラン」 古代アステカ王国 中公新書