大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

聖アンナと聖母子

フィレンツェのサンタンブロージョ聖堂のために描かれた作品。聖母子と右上の天使はマザッチョが描き、他の部分はマゾリーノが描いたとされている。
聖母子は光源が左斜め上に設定され、像の立体性が生まれている。母子とも肉体には張りつめた緊張感があり、聖母は量感のある膝にたくましい幼児キリストを乗せている。
聖アンナは全体に平面的で表情にも生気がない。左手は短縮法で丁寧に描かれているが、聖母の肩に乗せた右手は稚拙に見える。
私見だか、聖アンナの左手側のマントの色と右手側の色が違っている。色使いから左手側はマザッチョ、右手側は明るい色を好むマゾリーノが描いたように思われる。
二人の画家が描いた範囲については異説もある。
一つの作品を二人の画家が共作した理由として、マゾリーノが手がけていたが、ハンガリーへ行くことになり、完成するための協力者としてマザッチョが加わったとされる。これによってマゾリーノは報酬を確保し、契約不履行の違約金の支払いを免れる、という説がある。しかし逆にマザッチョが手がけていたが、何らかの理由で期限内に完成できなくなって、マゾリーノが完成させたという説もある。
以前はマゾリーノがマザッチョの師と考えられていたが、二人の関係は、近くで生まれたということだけで他は不明。

1420年代 部分拡大画像

マザッチョとマゾリーノ
聖アンナと聖母子
1424〜25年 板 テンペラ 175×103cm
フィレンツェ ウフィツィ美術館
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1