
十字架立て

十字架が画面を斜めに横切る十字架立てはバロックの形式。兵士の号令で人馬のざわめきのなか十字架が立てられ、キリストの体が押し上げられている。多くの人々の顔がさまざまな角度から描かれ、見開かれた目も異様な雰囲気を強めている。フーバーはこのころグロテスクな表情の頭部習作を描いている。十字架の柱を斜めに持つ赤い腕の上でこちらを見ている人物は自画像だとされる。
黄、赤、緑などの色使いはマニエリスムのもの。形状から祭壇画を構成していた一部だとも考えられている。
黄、赤、緑などの色使いはマニエリスムのもの。形状から祭壇画を構成していた一部だとも考えられている。