
十字架を担うキリスト
「十字架を担うキリスト」は重い十字架を担い、ゴルゴタの丘へ向かうキリストを描くのが一般的。この作品では周りの執行人たちの歪曲化された表情が目立つ。斜めに配された十字架を担うキリストと、キリストに汗を拭うために頭巾を差し出したヴェロニカは眼を閉じている。
執行人たちの表情に注目した研究者が調べて、記録からボスの生地ス・ヘルトーヘンボスでは毎年6月末から7月初めに縁日(ケルメス)が催されていて、宗教劇で使われる犢皮製の仮面のデザインをボスが行ったことがわかった。仮面のデッサンを組み合わせて構成されたのかもしれない。同時代のレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた頭部デッサンも思わせる。
1510年代ボス Hieronymus Bosch
十字架を担うキリスト
晩期(1515〜16年頃) 板 油彩 76.5×83.5cm
ベルギー ゲント美術館
世界美術大全集14 北方ルネサンス
執行人たちの表情に注目した研究者が調べて、記録からボスの生地ス・ヘルトーヘンボスでは毎年6月末から7月初めに縁日(ケルメス)が催されていて、宗教劇で使われる犢皮製の仮面のデザインをボスが行ったことがわかった。仮面のデッサンを組み合わせて構成されたのかもしれない。同時代のレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた頭部デッサンも思わせる。
1510年代
十字架を担うキリスト
晩期(1515〜16年頃) 板 油彩 76.5×83.5cm
ベルギー ゲント美術館
世界美術大全集14 北方ルネサンス
