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マクシミリアン 凱旋門 木版画

マクシミリアン1世の頃に活版印刷術の実用化が始まった。自らの名声を確立するために、1499年のスイス戦役の際にも自叙伝の執筆をしていたと伝えられている。狩りや軍事などの実用書130冊ほどの刊行を考えていたとされるが、ほとんどは計画だけで終わっている。出版されたうち重要なのは皇帝を主人公とした「フライダル」、「トイヤーダンク」、「白王伝(賢王伝)」の3冊。「白王伝」(1514年)は散文で皇帝の政治的生涯を記していて、大部分をマクシミリアン自らが執筆したとされる。単色の木版画の挿絵で飾られた「系譜」には、ハプスブルク家の歴史が記されている。
また1512年以降、テキストのない木版画のみの「凱旋門」と「凱旋行列」を制作させた。このため、おもだった美術家たちが集められ、ケルデラー、デューラー、ブルクマイヤー、クラーナハ、アルトドルファーたちが指導的役割をはたした。

1510年代
世界美術大全集14 北方ルネサンス

デューラー 他 Albrecht Durer
皇帝マクシミリアン1世の凱旋門
木版画 350×300cm モノクロ
世界美術大全集14 北方ルネサンス
サイズが大きい。「凱旋門」の全体の構想は192点の版画の組み合わせからなるとされるが、組み合わせたものが本図なのだろうか?。