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ムーランの三連祭壇画

ブルボン公家の公都ムーランの大聖堂に伝わる三連祭壇画。左翼で寄進者を聖母子に執りなしている聖ペテロの着衣にブルボン公家の標語「ESPERANCE(希望)」が記され、右翼の女性たちを執りなすのが聖アンナであることから、ピエール・ド・ブルボン公(1438〜1503)と公妃アンヌ(1461〜1522 ルイ11世の王女)のために制作されたと考えられている。背後の公女はシュザンヌ。寄進者たちの年齢から1500年頃に制作されたらしい。
中央パネルでは玉座に座す聖母子の背後に日輪、足下に三日月があり、聖母の頭上に二人の天使が王冠をかざしている。下部の二人の天使が持つ巻物には「また天に大きなしるしが現れた。一人の女が身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には12の星の冠をかぶっていた(ヨハネの黙示録)」と記されている。