
キリストの磔刑
十字架にかけられたキリストの左に聖母マリア、足下で見上げるマグダラのマリア、両手を合わせて屈み込んでいるもう一人のマリア。右には福音書記者聖ヨハネと百卒長ロンギヌス。背景は筆跡が残る暗い風景で、右に断崖、左に丘が広がっている。画面では見づらいが、キリストの腰の左にある少し明るい部分。オリーブ山のキリストとそこへ向かうローマの兵士が描かれているらしい。
傷つけられたキリストの体が白く浮かび上がっている。グリューネヴァルトの特徴とも言える、末期ゴシックを思わせるキリストの体。この作品では各人の指の形が異様に感じる。
百卒長ロンギヌスは、ピラトの命令でキリストの脇腹を突き刺したが、太陽の輝きが失せ、大地が震えるのを見て、キリストを信じるようになった人物。頭上にラテン語で「本当に、この人は神の子だった」と記されている。
下部に蝶番(ちょうつがい)を取り付けた後のような3つの穴がある。一枚の祭壇パネルの上半分だったのかもしれない。
世界美術大全集14 北方ルネサンス
1500年代
グリューネヴァルト
キリストの磔刑
1502年頃 板 油彩 73×52.5cm
スイス バーゼル美術館
傷つけられたキリストの体が白く浮かび上がっている。グリューネヴァルトの特徴とも言える、末期ゴシックを思わせるキリストの体。この作品では各人の指の形が異様に感じる。
百卒長ロンギヌスは、ピラトの命令でキリストの脇腹を突き刺したが、太陽の輝きが失せ、大地が震えるのを見て、キリストを信じるようになった人物。頭上にラテン語で「本当に、この人は神の子だった」と記されている。
下部に蝶番(ちょうつがい)を取り付けた後のような3つの穴がある。一枚の祭壇パネルの上半分だったのかもしれない。
世界美術大全集14 北方ルネサンス
1500年代
キリストの磔刑
1502年頃 板 油彩 73×52.5cm
スイス バーゼル美術館
