
輪舞「ギョーム・ド・マショー作品集」より
14世紀後半、王家のために制作された作品を中心とした一連の作品がまとめられ、描かれている樹木の形から「小森の画家」と呼ばれる画家に帰属されていた。
その後複数の画家に分けられ、この時代の絵画の再評価につながった。
「ギョーム・ド・マショー作品集」のなかの「運命の治癒」に挿絵を描いた、運命の治癒の画家(活動期1350〜55頃)が注目された。人物はほっそりとし身のこなしが優雅で、動物・植物は装飾的、背景は美しい装飾模様で閉ざされた「宮廷美術」と呼べる世界が描かれている。一方、戸外の風景は奥行きを持ち、人物は自由に動いている。「ジャン2世の教訓化聖書」、サン・ドニ用「ミサ典書」にも作品を残すが数は少なく、1350年代前半に集中している。
マシューの長篇韻文物語「運命の治癒」のクライマックス。婦人の住む邸宅へ向かった恋人は庭園で踊っている人々のなかに婦人を見つけ近づいていく。婦人も恋人に気づき踊りに誘う。恋人は踊りに加わり、婦人の求めに応じて歌い始める。
右側3人の真ん中が恋人、踊りの輪の右から二人目が婦人。下部には恋人が歌い、婦人が踊る楽譜(ヴィルレ)が記される。
世界美術大全集10 ゴシック2 1350年代
「ギョーム・ド・マショー作品集」のなかの「運命の治癒」に挿絵を描いた、運命の治癒の画家(活動期1350〜55頃)が注目された。人物はほっそりとし身のこなしが優雅で、動物・植物は装飾的、背景は美しい装飾模様で閉ざされた「宮廷美術」と呼べる世界が描かれている。一方、戸外の風景は奥行きを持ち、人物は自由に動いている。「ジャン2世の教訓化聖書」、サン・ドニ用「ミサ典書」にも作品を残すが数は少なく、1350年代前半に集中している。
マシューの長篇韻文物語「運命の治癒」のクライマックス。婦人の住む邸宅へ向かった恋人は庭園で踊っている人々のなかに婦人を見つけ近づいていく。婦人も恋人に気づき踊りに誘う。恋人は踊りに加わり、婦人の求めに応じて歌い始める。
右側3人の真ん中が恋人、踊りの輪の右から二人目が婦人。下部には恋人が歌い、婦人が踊る楽譜(ヴィルレ)が記される。
世界美術大全集10 ゴシック2 1350年代


「ギョーム・ド・マショー作品集」より
1350〜55年頃 写本装飾 30.0×20.0cm
フランス バリ 国立図書館