大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

オランダ 英仏とグリニッジ条約を結ぶ

1596年10月、スペインと対立していた英仏両国は、オランダを加えた三国同盟、グリニッジ条約を結んだ。これで英仏両国がオランダを独立した主権国家として認めたことになる。オランダにとっても有利な条約だったが短期間で終わってしまった。
1597年以降、反乱州(北部7州)の指導者になっていたマウリッツ(オランイェ公の次男)は国王側の南部諸州へ攻勢にでたが、スペインも98年からスピノラ将軍を送り、戦局は一進一退を繰り返していた。1604年以降オランダは英仏両国の協力を得られなくなり、スペインも1596年、1607年と国家破産となって、両国とも戦争の継続が難しくなった。
1608年2月から英仏も交えた和平交渉がハーグ(デン・ハーグ)で始まった。東西両インドへのオランダ船の航行、オランダにいるカトリック教徒の処遇などで厳しい対立があったが、現状を認め合うことで1609年4月、アントウェルペンで12年休戦条約が成立し、両国は休戦に入った。休戦期間中スペインはオランダ共和国を主権国家として認めることになり、オランダは多くの国と条約や協定を結んで独立国としての国際的地位を高めた。

1590年代
世界各国史14 スイス・ベネルクス史
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