
イヴァン モスクワ大公を継ぐ
1533年ヴァシーリー3世が死去し、幼児イヴァン(3歳)が後を継いだ。有力な貴族によって国政がおこなわれたが、イヴァンの母エレーナ・グリンスカヤが貴族オフチーナ=テレブネフ=オボレンスキー公と結んで実権を握った。新権力の脅威となる人々は排除された。故大公の弟ユーリー公は逮捕・投獄され、もう一人の弟も捕らえられた。エレーナの伯父グリンスキー公も投獄された。
1538年、エレーナは突然死去した。直後にオボレンスキー公が逮捕され、獄中で殺害された。名門貴族シュイスキー家とベリスキー家を中心とする貴族諸党派が、権力をめぐって争うようになった。この貴族諸党派が交互に権力を握った時期(1538〜47年)は「貴族支配」の時代と呼ばれる。
1538年、エレーナは突然死去した。直後にオボレンスキー公が逮捕され、獄中で殺害された。名門貴族シュイスキー家とベリスキー家を中心とする貴族諸党派が、権力をめぐって争うようになった。この貴族諸党派が交互に権力を握った時期(1538〜47年)は「貴族支配」の時代と呼ばれる。
権力闘争が激しかったため、中央権力が弱体化し、権力の私物化がすすんだ。混乱と無規律が広がり、各地で民衆の暴動が起こり、盗賊が出没した。
イヴァンは成人(15歳)を迎えるまで、このような環境で育ち、時には彼の権威は無視された。彼の激しい性格は、人格形成期の体験も影響したとされる。
1530年代
世界各国史22 ロシア史
イヴァンは成人(15歳)を迎えるまで、このような環境で育ち、時には彼の権威は無視された。彼の激しい性格は、人格形成期の体験も影響したとされる。
1530年代
世界各国史22 ロシア史