大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

ボローニャの政教協約

1516年の「ボローニャの政教協約」によって、国内の教会を、教皇の干渉を排除して君主の統制下に置くという、国家教会への動きが強まった。前年のマリニャーノの勝利を背景に結ばれた協約で、国内の高位聖職者(大司教、司教、修道院長)の選定権を国王に委ねるというもの。長年にわたる教皇との争いに決着がつけられた。国王は国内の教会に対する教皇の影響力を弱めるとともに、子弟(次子、三子)を高位聖職者の職につけたい、有力貴族に対して大きな力を持つことになった。
ほかにも王権にとって利点があった。教会組織の末端に位置する教区教会は、人々の日常生活の枠組みとなっていた。この教区教会を使って統治組織の弱さを補うことができた。