大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

イヴァン3世 北東ルーシの統一

内戦を終えたモスクワは、ヴァシリー2世の息子イヴァン3世のもとで北東ルーシの統一事業を再開した。1460〜80年代にヤロスラヴリ、ロストフ、トヴェーリ各公国と大ノヴゴロドなどを併合し、「ロシア」と呼ばれるようになって、モスクワ大公国もロシア統一国家へと変わっていった。
大ノヴゴロドは自立的伝統が強く、一部の貴族はリトアニアと組んでモスクワに対抗しようとした。1471年、彼らは親ロシア派を排除して、リトアニア大公兼ポーランド王カジミェシ4世と条約を結んだ。モスクワは大軍を派遣して勝利したが、独立の動きは止められなかった。
1477年春、ノヴゴロドの使節がモスクワに来て、イヴァンを従来の「主人」より高く位置づける「君主」と呼んだが、その後、それを取り消した。秋、イヴァンは無礼をとがめるために大軍を送り、翌年1月ノヴゴロドは戦わずに屈服した。ノヴゴロドはモスクワからの代官が統治するようになり、反モスクワ派の貴族や教会の領地は没収された。
トヴェーリ公ミハイルは、独立を維持するために再度リトアニアに頼ろうとした。1485年9月、モスクワ軍がせまると、ミハイルはリトアニアに逃れ、トヴェーリは併合された。
統一事業はつぎのヴァシリー3世の時代にも継続された。プスコフとリャザンが併合され、チェルニゴフ=セーヴェルスカヤ地方やスモレンスク地方東部がリトアニアから奪取された。北東ルーシの統一はほぼ完了した。

1460年代
世界各国史22 ロシア史