大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

ヴィタウタス リトアニア大公になる

1316年に公位に就いたゲディミナスがリトアニアを再統一し、のちのベラルーシ地方やキエフ、ガーリチ(ハリチ)、ヴォルィニ地方まで勢力を広げた。16世紀後半まで続くリトアニア大公国の事実上の建国者で、大公位は彼の子孫が継いだ。
ゲディミナスのあとしばらくして、大公国は彼の子アルギルダスとケストゥティスによって分割統治された。東部分を支配したのがアルギルダスで、東・南への拡張政策をとりルーシとも多様な関係を結んだ。1401年に後を継いだケストゥティスの息子ヴィタウタス(ヴィトルド)のときに領土はさらに拡大し、バルト海から黒海へいたる国家になった。
急速な領土拡大によって、リトアニアは領土の90%が東スラヴ人地域(ベラルーシ、ウクライナ、ロシア)、人口の75%が東スラブ人の国家になった。住民の多数はギリシア正教徒だった。1385年のクレヴォの合同でリトアニアはポーランドと同君連合になり、国家宗教としてカトリックを受け入れたが、多数の異民族をおさめるという困難な課題が生じることになった。また14世紀からルーシ統一を目指したモスクワにとっては、東スラヴ人地域をリトアニアから奪回することが目標になった。

1400年代
世界各国史22 ロシア史
地図 ヨーロッパ歴史地図 原書房 1430年部分
1345年 アルギルダスとケーストゥティスによる二頭体制
1386年 ヤギェウォ クレヴォの合同文書