大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

シャルル5世 即位

身代金調達のため一時解放されたジャン2世が、不首尾のままロンドンに戻り、1364年に客死して、摂政として統治していた長男シャルルが、シャルル5世として即位した(在位1364〜80)。シャルルは病弱で、両手が半ば麻痺していたが、知恵と分別は備えていた。聖書やアリストテレスの著作を手元に置き、のちのフランス国立図書館の蔵書の核となる書物を蒐集した。また中世最初の経済学の書とされる「貨幣論」の著者を側近として登用するなど、国土の再建と文化の発展につくした。
軍事面でシャルルを支えたのが、ブルターニュの郷紳で元帥に任命されたデュ・ゲクラン。ノルマンディをイングランド側から奪回し、ブレティニー・カレー条約で失職して野盗化していた傭兵たちをスペイン・カスティーリャの戦線へ連れ出した。