大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

マゼラン10

セブ島を出たスペイン船隊はボホール島で傷みの激しいコンセプシオン号を焼却した。乗組員は115人ほどに減っていた。モルッカ諸島の方向が全く分からなかったらしく西のパラワン島を経て、7月8日ボルネオのブルネイに着いた。翌日8人の長老がプラウ(単帆の快速船)に乗って訪れた。それから6日後3隻のプラウが来て、スペイン人の代表が王への贈り物を持って上陸した。大臣邸でもてなされ、翌日王宮へ向かうと、その前にはレンガの厚い壁が築かれ、青銅製と鉄製の大砲が据えられていた。
マラッカが占領されたため、ブルネイが交易の中心地となっていた。スペイン人が求めたのは交易の許可とモルッカ諸島への水先案内だったが、彼らの来訪はブルネイを緊張させた。

マゼラン 世界周航 マゼラン11 ティドーレ島を出発

大航海時代叢書1 フィリピンおよびモルッカ諸島