大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

ボニーノ・ダ・カンピオーネ

(ロンバルディアとヴェネツィア)
ボニーノ・ダ・カンピオーネ Bonino da Campione
(活動期1349〜97)
初期の作品にはバルドゥッチョの影響が見られる。代表作はミラノの支配者ベルナボ・ヴィスコンティ騎馬像墓碑やヴェローナのカンシニョーリオ騎馬像墓碑。ルネサンスの騎馬像に先駆するともいえるが、支配者の武力と威光をを強調するもの。
ミラノでは14世紀末になると、1386年に着工されたミラノ大聖堂建設に伴いアルプス以北やイタリア各地の彫刻家が集まり、北方ゴシック彫刻に近い作品が多くなる。
14世紀のヴェネツィアでは、パドヴァ他に作品を残すアンドリオーロ・デ・サンティ、パラッツォ・ドゥカーレ(統領宮)の柱頭装飾などの作者として伝えられるフィリッポ・カレンダリオが活動していた。14世紀末になるとダッレ・マゼーニェ兄弟が人間味あるゴシック彫刻を制作した。ボローニャの「ジョヴァンニ・ダ・レニャーノ墓碑」の生き生きとした表現は北イタリアの抒情趣味を表している。北イタリアのゴシック趣味はトスカーナでルネサンス彫刻が始まっても長く残された。

カンシニョーリオ・デッラ・スカラ墓碑
1350年代 イタリア彫刻


アンドリオーロ・デ・サンティ
ヤコポ・ダ・カッラーラ墓碑 1351年頃 大理石 
イタリア パドヴァ エレミターニ聖堂


ダッレ・マゼーニェ兄弟
ジョヴァンニ・ダ・レニャーノ墓碑 1386年 大理石
イタリア ボローニャ 市立美術館
世界美術大全集10 ゴシック2 モノクロ