エウロペの掠奪
テュロス王の娘エウロペに魅せられたゼウスが、白い牡牛の姿になって、侍女たちと海岸で遊んでいる彼女に近づく。安心したエウロペがその角を花環で飾り背中に乗ると、そのまま海を泳ぎ渡ってクレタ島に連れ去り、彼女と交わる。オウィディウスの「変身物語」から採られた場面。
取り乱すエウロペの姿を大きく描き、ゼウスの激情とエウロペの驚きが、たなびく赤い布や手前の大きな魚、ざわめく波などで表されている。イルカに乗る天使、空を舞う二人の天使、叫んでいる海辺の侍女たちが静かな遠景と対比的に描かれている。 1550年代
取り乱すエウロペの姿を大きく描き、ゼウスの激情とエウロペの驚きが、たなびく赤い布や手前の大きな魚、ざわめく波などで表されている。イルカに乗る天使、空を舞う二人の天使、叫んでいる海辺の侍女たちが静かな遠景と対比的に描かれている。 1550年代
フェリペ2世のために描かれた「ポエジア」の最後の作品。マドリードのアルカサルに18世紀初めまで置かれていた、2枚のディアナの絵とともにフランス大使グラモン公に譲られ、オルレアン公に贈られた後、フランス革命のときにイギリスに売却された。
ティツィアーノ Tiziano
エウロペの掠奪
1559〜62年 カンヴァス 油彩 185×205cm
ボストン イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3
エウロペの掠奪
1559〜62年 カンヴァス 油彩 185×205cm
ボストン イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3