大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

カルミスの勝利(部分)

16世紀後半になると、芸術は国家の栄光化と教会の対抗宗教改革の教義普及に奉仕するものとなった。
サルヴィアーティは金工家のもとで修業し、精緻な素描で古代風事物を巧みに描く、中期マニエリスムの大様式フレスコ画を得意とした画家。1531年枢機卿ジョヴァンニ・サルヴィアーティに認められ、その保護者の名前で呼ばれるようになった。
この壁画は、コジモ1世の統治の正統性を示すために、フィレンツェ、パラッツォ・ヴェッキオの謁見の間に描かれた。古代ローマの将軍カルミスがヴェイイでエトルリア人に勝利して領地を拡大したことを、コジモ1世のモンテムルロの勝利、トスカーナ公国の拓大にたとえたもの。
世界美術大全集15 マニエリスム
謁見の間(部分) 1540年代