エッケ・ホモ(この人を見よ)
ヴェネツィア在住のフランドル商人ジョヴァンニ・ダンナの注文で描かれた大作。「この人を見よ」はローマの総督ポンテオ・ピラトが捕らえたキリストを鞭打たせ、その姿をユダヤの人々に見せて、彼らの怒りを静めようとした言葉。ユダヤ人たちはさらに興奮してキリストを十字架に架けるようピラトに迫った。
右から左上のキリストに向かうV字型の群衆、左手前でハプスブルク家の紋章のついた楯を持つ男は視線をキリストに導いている。
画面には実在の人物の肖像が見られる。ピラトはアレティーノ、右端の騎士はミラノ総督ヴァスト侯とペスカラ侯、手前の赤いガウンを着ているのは統領ピエトロ・ランド、白い衣裳の女性は画家か注文主の娘とされている。 1540年代
右から左上のキリストに向かうV字型の群衆、左手前でハプスブルク家の紋章のついた楯を持つ男は視線をキリストに導いている。
画面には実在の人物の肖像が見られる。ピラトはアレティーノ、右端の騎士はミラノ総督ヴァスト侯とペスカラ侯、手前の赤いガウンを着ているのは統領ピエトロ・ランド、白い衣裳の女性は画家か注文主の娘とされている。 1540年代
1529年に注文主の父はカール5世の弟フェルディナンドから貴族の称号を受けていて、ティツィアーノも「皇帝の騎士ティツィアーノ作 1543年(TITIANVS/EQVES/CES/F/1543)」と署名している。17世紀初めにアンナ家の子孫からバッキンガム公に移り、18世紀初めにプラハの皇帝フェルディナンド3世に渡った。
ティツィアーノ Tiziano
エッケ・ホモ(この人を見よ)
1543年頃 カンヴァス 油彩 242×361cm
ウィーン 美術史美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3
画像は左右をつないでいます。
エッケ・ホモ(この人を見よ)
1543年頃 カンヴァス 油彩 242×361cm
ウィーン 美術史美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3
画像は左右をつないでいます。