ウルビーノのヴィーナス
ティツィアーノはジョルジョーネが着手し自らが完成させた「眠れるヴィーナス(1510〜11年頃)」とほぼ同じポーズで描いている。しかし天上的女神像は実在的女性像に変わり、目は開かれ視線を見る者に向けている。田園の風景はヴェネツィアの豪華な室内に変わり、右奥で長櫃(カッソーネ)から衣裳を取り出している二人の侍女が現実的雰囲気を出している。
ヴィーナスが持つ赤い薔薇は女神と愛、うずくまっている犬は忠節、窓辺のミルテの鉢植えは結婚愛のシンボル。
モデルはウルビーノ公妃ともされていたが、他に同じモデルを描いたとされる作品があることから、ティツィアーノ周辺の若い娘がモデルとされている。
ヴィーナスが持つ赤い薔薇は女神と愛、うずくまっている犬は忠節、窓辺のミルテの鉢植えは結婚愛のシンボル。
モデルはウルビーノ公妃ともされていたが、他に同じモデルを描いたとされる作品があることから、ティツィアーノ周辺の若い娘がモデルとされている。
カメリーノ公で後にウルビーノ公となったグイドバルド・デッラ・ローヴェレ2世の注文で描かれた作品。1631年にローヴェレ家の娘とメディチ家のフェルディナンド・デ・メディチ2世との婚約の際にフィレンツェに移され、メディチ家の所有となった。
1530年代ティツィアーノ Tiziano
ウルビーノのヴィーナス
1538年頃 カンヴァス 油彩 119×165cm
フィレンツェ ウフィツィ美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3
1530年代
ウルビーノのヴィーナス
1538年頃 カンヴァス 油彩 119×165cm
フィレンツェ ウフィツィ美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3