キリストの埋葬
キリストの遺体を墓に運ぶ場面。中央に顔と上半身が陰の中にあるキリストの遺体を三人の男(左からアリマタヤのヨセフ、福音書記者聖ヨハネ、ニコデモらしい)が支え、左ではマグダラのマリアと老マリアが寄り添って見つめている。キリストの身体のカーブと三人の男たちによるアーチ形が呼応して緊張感を高め、視線をキリストの身体に引き寄せている。背景は嵐を予感させる風景。
古代の石棺やラファエロの「キリストの埋葬(1507年)」を意識しながら独自の構成になっている。
1520年代
古代の石棺やラファエロの「キリストの埋葬(1507年)」を意識しながら独自の構成になっている。
1520年代
1525年頃、マントヴァ侯かその母イザベッラ・デステの注文で描かれた作品とされる。1628年にゴンザーガ家のコレクションがイギリス王に売却され、パリの銀行家を経てフランス王ルイ14世の所蔵となった。1683年のヴェルサイユ宮蔵品目録に記されている。
ティツィアーノ Tiziano
キリストの埋葬
1525年頃 カンヴァス 油彩 148×225cm
パリ ルーヴル美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3
キリストの埋葬
1525年頃 カンヴァス 油彩 148×225cm
パリ ルーヴル美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3