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キューピッドの教育

裸体のヴィーナスのそばで、息子のキューピッド(アモル)が若いメルクリウス(ヘルメス)から読書を教わっている家族的な風景。
ルネサンスでは珍しく、翼をつけたヴィーナスは精神愛の象徴「天上のヴィーナス」を表している。玉虫色の翼をつけたキューピッドの魅力に注目する研究者もいる。
X線写真によると、ヴィーナスはキューピッドの方を見ていて、メルクリウスは正面を向いていた。キューピッドの足の位置も変わっているらしい。
マントヴァ公フェデリコ・ゴンザーガ2世の注文で描かれた最初の神話画で、「ヴィーナスとキューピッドとサテュロス」と対幅になっている。1627年のゴンザーガ家の財産目録に2点とも記載されているが、1628年に700点以上の絵画作品とともにイギリス国王チャールズ1世に売却された。チャールズ処刑後、ロンドン駐在のスペイン大使からアルバ公のコレクションに入った。その後、数人の所蔵家を経て1834年にナショナル・ギャラリーに購入された。
「ヴィーナスとキューピッドとサテュロス」と比べて幅と長さが30cmほど小さく、断ち落とされているらしい。
1520年代
コレッジョ Correggio
キューピッドの教育
1524〜25年頃 カンヴァス 油彩 155×91.5cm
ロンドン ナショナル・ギャラリー
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3