エリヤと天使
1521〜24年、モレットとロマニーノは共同でブレーシャのサン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂サクラメント礼拝堂の装飾を行った。ロマニーノは左壁に「聖体の奇跡」「シモン家の会食」「ラザロの蘇生」ほかを、モレットは右壁上段の半円形壁面(リュネット)に「最後の晩餐」、下段に「エリヤと天使」「マナの拾集」ほかを描いた。
エリヤは前9世紀頃のイスラエルの預言者、バアル神信仰に反対して迫害され荒野に追われた。エニシダの木の下で眠ってしまったときに天使が現れ、「起きて食べよ」と言ってパンと水を授けた。食べものに力づけられたエリヤは40日間歩き続ける。(列王記上)
エリヤは前9世紀頃のイスラエルの預言者、バアル神信仰に反対して迫害され荒野に追われた。エニシダの木の下で眠ってしまったときに天使が現れ、「起きて食べよ」と言ってパンと水を授けた。食べものに力づけられたエリヤは40日間歩き続ける。(列王記上)
たくましいエリヤと若い天使。背景は雄大な広がりを見せ、フランドル絵画を思わせる。色彩は抑制され、写実を基に描かれている。モレットの初期の代表作で、それまでに学んだ多様な要素をまとめた個人の様式が見られる。ヴェネツィアの古典的絵画から離れ、ロンバルディアの自然主義的伝統を採り入れている。
1520年代
モレット・ダ・ブレーシャ Moretto da Brescia
エリヤと天使
1521〜24年 カンヴァス 油彩 211×243cm
イタリア ブレーシャ サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3
エリヤと天使
1521〜24年 カンヴァス 油彩 211×243cm
イタリア ブレーシャ サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3