ある枢機卿の肖像
ラファエロのローマ時代前期、ユリウス2世時代の肖像画の多くは失われている。右が現存する唯一の優れた作品とされる。知的な風貌や優雅な身のこなしは新しいタイプの宮廷人・教養人の肖像とされるが、モデルは不明。
ヴェネツィア派からの影響を見る説もある。身体の描き方はジョヴァンニ・ベリーニの「統領レオナルド・ロレダン(1501年頃)」、上着(高位聖職者が着用する小さな頭巾の付いた短いケープ)やボタンの材質感、目や眉毛・頭髪の描き方にはジョルジョーネの「若い男」から。
1508年夏、ラファエロがフラ・バルトロメオとともにパドヴァやヴェネツィアに旅行したときに、これらの作品を目にした可能性があるとされる。
1510年代ラファエロ Raffaello
ある枢機卿の肖像
1510〜11年 板 油彩 79×61cm
マドリード プラド美術館
世界美術大全集12 イタリア・ルネサンス2
ヴェネツィア派からの影響を見る説もある。身体の描き方はジョヴァンニ・ベリーニの「統領レオナルド・ロレダン(1501年頃)」、上着(高位聖職者が着用する小さな頭巾の付いた短いケープ)やボタンの材質感、目や眉毛・頭髪の描き方にはジョルジョーネの「若い男」から。
1508年夏、ラファエロがフラ・バルトロメオとともにパドヴァやヴェネツィアに旅行したときに、これらの作品を目にした可能性があるとされる。
1510年代
ある枢機卿の肖像
1510〜11年 板 油彩 79×61cm
マドリード プラド美術館
世界美術大全集12 イタリア・ルネサンス2