眠れるヴィーナス
ジョルジョーネが晩年(1510年 34歳 ペストで死去)に着手し未完で残されたため、ティツィアーノが完成させたとされる作品。ヴィーナスと主要な風景はジョルジョーネが描き、空や雲、右側の遠景、ヴィーナスの下の部分(赤いクッション、白い布など)はティツィアーノが描いたと考えられている。
この「眠れるヴィーナス」は物語性を排除した「自己目的としての裸婦像」のイタリア・ルネサンス最初の作例で、19世紀まで続く「横たわる裸婦」の原点となっている。着想源としては古代石棺のニンフの横臥像や当時の衣裳箱の内蓋に描かれた裸体のヴィーナスの横臥像があげられる。
この「眠れるヴィーナス」は物語性を排除した「自己目的としての裸婦像」のイタリア・ルネサンス最初の作例で、19世紀まで続く「横たわる裸婦」の原点となっている。着想源としては古代石棺のニンフの横臥像や当時の衣裳箱の内蓋に描かれた裸体のヴィーナスの横臥像があげられる。
所蔵先マルチェッロ家の結婚を記念して注文された可能性もあるし、同家の守護女神がヴィーナスだったことから一族のシンボル像としたのかもしれない。古代画家アペレスのヴィーナスの絵の再現を試みたともされている。
1510年代ジョルジョーネ Giorgione
眠れるヴィーナス
1510〜11年頃 カンヴァス 油彩 108.5×175cm
ドイツ ドレスデン 国立絵画館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3
1510年代
眠れるヴィーナス
1510〜11年頃 カンヴァス 油彩 108.5×175cm
ドイツ ドレスデン 国立絵画館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3