大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

自画像

ヴァザーリが「一つはダヴィデに扮した肖像で、当時はやったように肩まで長髪を垂らし、本物の肉体と見まがうほど生き生きと彩色されている。腕と胸に鎧をまとい、ゴリアテの切り取られた首を手にしている」と伝えている作品とされる。
ゴリアテの首に手を載せる半身像として描かれていたのが、画面の下約三分の二と左右が切り取られて自画像になっている。16世紀のヴェネツィア絵画で最も早い時期の自画像。同じ頃に描かれた「三人の哲学者」のなかの自画像と違い、緊張感にみちた自己凝視と懐疑精神、自己陶酔(ナルシズム)を含んだメランコリーが感じられる。個人的には画像が暗いのでよくわからない。レベル補正で明るくしてもあまり変わらない。
ヴァザーリが伝える作品の模写とする説もあるが、多くの批評家は真作と認めている。1648年にアントウェルペンのコレクションで記録され、1737年にブラウンシュヴァイク公爵家に買い取られた。
1500年代
ジョルジョーネ Giorgione
自画像
1508〜10年頃 カンヴァス 油彩 52×43cm
ドイツ ブラウンシュヴァイク アントン・ウルリヒ公美術館
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3