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聖セバスティアヌス

最初の所在は不明。17世紀にローマのコレクションに入っていたとされ、1896年にルーヴルが購入している。
円柱につながれた聖セバスティアヌスが天上を見上げ、その右腕と左胸には矢が刺さっている。グロテスク文様が施された角柱のアーケードは、左上が壊れていて廃墟であることがわかる。
皇帝ディオクレティアヌスの近衛兵だった聖セバスティアヌスは、キリスト教に改宗したため矢を射られた。疫病(ペスト)除けの聖人として信仰を集めていたが、ルネサンス期には男性裸体の理想像を描くための主題として画家たちに好まれた。
ペルジーノも多くの聖セバスティアヌスを描いている。この作品は1493年の祭壇画(フィレンツェ ウフィツィ美術館)の聖セバスティアヌスと同じポーズで描かれていることからその前後、1490年代に描かれたとされている。円熟期の作品。
1490年代
ペルジーノ Perugino
聖セバスティアヌス
1490年代前半 板 油彩 176×116cm
パリ ルーヴル美術館
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1