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聖母子と聖人たち(トリヴルツィオの聖母)

中央の緑色で縁取りされた炎のような色彩のアーモンド形を背に、幼児イエスを膝に座らせ、左手に1本の薔薇を持った聖母が座っている。その周囲には雲に包まれた童子(天使)たちの顔が並んでいる。左右にはレモンとザクロの木が枝を伸ばし、小鳥が飛び交っている。
前面には右から聖堂のひな形を持つ聖ヒエロニムス、杖を持ち白い修道服の聖ベネディクトゥス、書物と杖を持ち聖母子の方を見ている教皇聖グレゴリウス、聖堂のひな形を指さしこちらを見ている洗礼者聖ヨハネ。聖母の下にはオルガンの横で歌っている3天使。
手前の天使が持つ紙に「主の聖誕後1497年8月15日 A.マンテーニャ描く」と書かれている。左端の木の幹に巻き付けられている巻物には洗礼者聖ヨハネに関する「ヨハネによる福音書」の一節がラテン語で書かれている。カンヴァスに描かれているが、縦に継ぎ目のある3枚布で仕立てられている。
ヴェローナのサンタ・マリア・イン・オルガノ聖堂の主祭壇画だったが、1714年にバロック形式のものと取り替えられた。1770年以前に売却され、1791年以前にトリヴルツィオ家の蔵品となった。
1490年代
マンテーニャ Mantegna
聖母子と聖人たち(トリヴルツィオの聖母)
1496〜97年 カンヴァス テンペラ 287×214cm
ミラノ 市立スフォルツァ城博物館
世界美術大全集12 イタリア・ルネサンス2