1490年、エルコレ･デステの娘16歳のイザベッラは、フランチェスコの妻としてゴンザーガ家に迎えられた。新居に瞑想のための部屋を造ることになり、マンテーニャは「パルナッソス」を1497年7月以前に完成させている。
画面の中程に地平線、遠景は16世紀の風景。左に火の神ウルカヌスの洞窟がある岩山。中央のアーチ状の岩盤には果樹の前にソファー、武装した軍神マルスと裸体のヴィーナス（偽りのない愛）が腕をからませて立っている。右奥には多くの洞窟がある山。
平地の左端ではオルフェウスが竪琴を奏でながら歌っていて、中央では知的活動の女神ムーサイ9人が舞っている。

右端では天馬ペガサスとメルクリウス（婚礼の日の惑星と星座）が顔を見合わせて立っている。マルスの左にいるアモル（愛）は、マルスたちを威嚇しているウルカヌスに吹き矢の狙いをつけている。
1801年にルーヴル美術館に入っている。
1490年代

マンテーニャ　Mantegna
パルナッソス
1495年頃〜97年　カンヴァス　テンペラ　159×192cm
パリ　ルーヴル美術館
世界美術大全集12　イタリア・ルネサンス2