大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

誹謗

ヴァザーリがボッティチェリ伝の末尾で、画家が親友のために制作して自ら贈った作品として紹介しているもの。
アーチ構造の古代風の建物、その広間で青と白の衣裳を着けた女性「誹謗」が乞食のような黒衣の男「憎悪」に左手を引かれ、合掌する裸体の若者「無実」の髪を右手でつかんで審問官の前に引き出そうとしている。「誹謗」の背後では二人の侍女「欺瞞」と「嫉妬」が「誹謗」の髪や装身具を整えている。
右側壇上にはミダス王を想わせるロバの耳をもった審問官「不正」、その耳に二人の女「無知」と「猜疑」が何事かを吹き込んでいる。
左側では痩せた裸身の女性「真実」が天を指さし、喪服姿の老婆「悔悟」が「真実」を見つめている。
1490年代