受胎告知
1470〜90年代、フィレンツェで彫刻家として活躍したのがベネデット・ダ・マイアーノ(1442〜1497)。フィレンツェ近郊マイアーノで生まれ、アントニオ・ロッセッリーノのもとで一時期修業したとされている。10歳上の兄ジュリアーノも優れた木彫師・寄木細工師・建築家で、生涯にわたり協力関係を保っている。
1473年に石工・木工師組合に登録。1472〜75年にはフィレンツェのサンタ・クローチェ聖堂に代表作の大理石製説教壇を制作、浮彫による物語表現の力量を示している。1481年にはパラッツォ・ヴェッキオに洗礼者聖ヨハネ像を伴う大理石製扉口を制作している。
1480年代にはフィレンツェ以外の都市でも活動し、ロレートのサンタ・カーサ聖堂の手洗盤、ナポリのサンタンナ・ディ・ロンバルディ聖堂の「マリア・ダラゴーナ墓碑(アントニオ・ロッセッリーノが着手した作品を完成)」、同聖堂のマストロジューディチェ礼拝堂の祭壇彫刻「受胎告知(右図)」サン・ジミニャーノのサンタゴスティーノの祭壇彫刻などを制作している。
肖像彫刻にも優れた作品を残しているが、ロッセッリーノの作品を踏まえた写実力がみられる。晩年は兄を継いで建築の分野にも進出。パラッツォ・ストロッツィの設計などを行っている。
1480年代
ベネデット・ダ・マイアーノ Benedetto da Maiano
受胎告知(祭壇彫刻の部分)モノクロ
1489年完成 大理石
ナポリ サンティ・サンタンナ・ディ・ロンバルディ聖堂
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1
1473年に石工・木工師組合に登録。1472〜75年にはフィレンツェのサンタ・クローチェ聖堂に代表作の大理石製説教壇を制作、浮彫による物語表現の力量を示している。1481年にはパラッツォ・ヴェッキオに洗礼者聖ヨハネ像を伴う大理石製扉口を制作している。
1480年代にはフィレンツェ以外の都市でも活動し、ロレートのサンタ・カーサ聖堂の手洗盤、ナポリのサンタンナ・ディ・ロンバルディ聖堂の「マリア・ダラゴーナ墓碑(アントニオ・ロッセッリーノが着手した作品を完成)」、同聖堂のマストロジューディチェ礼拝堂の祭壇彫刻「受胎告知(右図)」サン・ジミニャーノのサンタゴスティーノの祭壇彫刻などを制作している。
肖像彫刻にも優れた作品を残しているが、ロッセッリーノの作品を踏まえた写実力がみられる。晩年は兄を継いで建築の分野にも進出。パラッツォ・ストロッツィの設計などを行っている。
1480年代
受胎告知(祭壇彫刻の部分)モノクロ
1489年完成 大理石
ナポリ サンティ・サンタンナ・ディ・ロンバルディ聖堂
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1