ピエタ(キリストの死への哀悼)
15世紀後半、ボローニャで個性的な彫刻家ニッコロ・デル・アルカ(1435/40頃〜1494)が活動した。本名はニッコロ・ダントニオ・ダプリーアまたはニッコロ・ダ・バーリ。南イタリアのアプリーア地方バーリで生まれたらしいが、ボローニャで記録が残されている1462年以前のことは不明。
バーリからダルマチア、ナポリと遍歴し、フランスでクラウス・スリューテルなどブルゴーニュ派の彫刻に接したともされる。
1469〜73年、ボローニャのサン・ドメニコ聖堂で未完成で残されていた「聖ドミニクスの墓碑(アルカ)」の彫刻装飾を制作、この仕事で名声を得、通称もデル・アルカになった。独特の衣襞表現と人物の表現主義的・自然主義的表現が見られるという。この墓碑は後にミケランジェロが聖人像と天使像を加えて完成した。
バーリからダルマチア、ナポリと遍歴し、フランスでクラウス・スリューテルなどブルゴーニュ派の彫刻に接したともされる。
1469〜73年、ボローニャのサン・ドメニコ聖堂で未完成で残されていた「聖ドミニクスの墓碑(アルカ)」の彫刻装飾を制作、この仕事で名声を得、通称もデル・アルカになった。独特の衣襞表現と人物の表現主義的・自然主義的表現が見られるという。この墓碑は後にミケランジェロが聖人像と天使像を加えて完成した。
1485〜90年頃の作とされるサンタ・マリア・デッラ・ヴィータ聖堂の彩色テラコッタ群像「ピエタ(キリストの死への哀悼)」がニッコロの代表作。横たわるキリストを取り巻く6人は過激な身振りと表情で悲痛な哀悼を表している。宗教劇のような演劇的設定、民衆的リアリズム、極端な衣襞表現とアクションはバロックを予感させるものでもある。
1480年代
ニッコロ・デル・アルカ Niccolo dell'Arca
ピエタ(キリストの死への哀悼)モノクロ
1485〜90年頃 彩色テラコッタ
マグダラのマリア(右端)の高さ150cm
ボローニャ 国立絵画館
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1
ピエタ(キリストの死への哀悼)モノクロ
1485〜90年頃 彩色テラコッタ
マグダラのマリア(右端)の高さ150cm
ボローニャ 国立絵画館
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1