1476年にマントヴァ侯ルドヴィコ･ゴンザーガが死去、1484年に後を継いだフェデリコも死去したため、マンテーニャは19歳で家長になったフランチェスコ2世に仕えた。
マンテーニャの「聖セバスティアヌス」は3点残されている。1470年代のウィーン美術史美術館蔵、1485年頃のルーヴル美術館蔵（右図）、1497年以降のヴェネツィア・カ･ドーロ蔵。
1481年にルドヴィコ･ゴンザーガの娘キアーラが、モンパンシエール伯でオーヴェルニュ王太子だったブルボン家のジルベールに嫁いだことで、この作品がオーヴェルニュ地方エギュペルスのサント･シャペルに置かれることになったらしい。
古代遺跡の円柱に縛り付けられて10本の矢に射抜かれ天を見上げている聖人。足下左側には崩れ落ちた大理石片の足とイチジク。右側遠景には岩山の上の壮大な城とその下に町並み。足下には聖人に無関心な刑執行人。
1480年代

マンテーニャ　Mantegna
聖セバスティアヌス
1485年頃　カンヴァス　テンペラ　257×142cm
パリ　ルーヴル美術館
世界美術大全集12　イタリア・ルネサンス2