大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

聖母のエリザベツ訪問

聖母マリアが受胎告知(右遠景、聖堂の壁に描かれている)のあと、洗礼者聖ヨハネを身籠もっていた従姉のエリザベツを訪問する場面。この作品は礼拝図像として描かれていて、発注者の家族の懐胎を記念したものとされている。前景中央には「愛」の象徴ストック(アラセイトウ)の枝が置かれている。
前景左に聖ニコラウス、右に隠修士聖アントニウス、読書と書き物をしている。聖ニコラウスは発注者との関係で、聖アントニウスはこの祭壇画が置かれたサント・スピリト聖堂との関係(聖アントニウスは聖堂を管理するアウグスティヌス隠修士会の守護聖人)だとされる。聖ニコラウスの足元には持物の三つの黄金の球が、聖アントニウスの足元にはT字形の杖と鈴が置かれ背後には豚が描かれている。(豚の脂は聖アントニウスの業火の治療に使われたとされ、アントニウス会の修道士たちは豚を飼っていた)
1480年代