聖フランチェスコ
1224年の夏、アッシジの小貧者フランチェスコはアペニン山脈アルヴェルナ山にこもっていたとき、セラフィム(熾天使)の姿をしたキリストの幻影を見て聖痕(キリストが十字架上で受けた五つの傷)を授かったとされる。その場面を描いたとされるが、セラフィムの姿がないため「光による受痕」とする説もある。
前景右側に岩山や洞窟があるが、遠景には耕地や城・町が見えるため「太陽讃歌」の情景とも考えられている。多くの自然物を詳細に描きながら全体の統一性は保たれている。
前景右側に岩山や洞窟があるが、遠景には耕地や城・町が見えるため「太陽讃歌」の情景とも考えられている。多くの自然物を詳細に描きながら全体の統一性は保たれている。
修道会の神学に基づく象徴的意味を表すものも描かれている。書見台の上の頭蓋骨は死への訓戒、その下の脱ぎ捨てられたサンダル、画面左下の樋から落ちる水など。 1480年代
ジョヴァンニ・ベリーニ Giovanni Bellini
聖フランチェスコ
1480〜85年 板 油彩 テンペラ 124.4×141.9cm
ニューヨーク フリック・コレクション
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3
聖フランチェスコ
1480〜85年 板 油彩 テンペラ 124.4×141.9cm
ニューヨーク フリック・コレクション
世界美術大全集13 イタリア・ルネサンス3