大航海時代とルネサンス 大航海時代 ルネサンス 歴史 参考文献 index

ブランカッチ礼拝堂 壁面装飾完成

フィリッピーノ・リッピはブランカッチ礼拝堂の未完で残されていた「テオフィルスの王子の回生と教座の聖ペテロ」を完成させ、3場面「牢獄の聖ペテロを見舞う聖パウロ」「皇帝ネロの前で魔術師シモンと論争する聖ペテロと聖パウロ 聖ペテロの磔刑」「聖ペテロの解放」を仕上げて壁画サイクルを完結させることを依頼された。
マザッチョとマゾリーノによって描かれた初期ルネサンスの傑作で、フィレンツェの若い画家たちの「学校」ともなっていた壁画を完成させるという仕事は、すでにフィリッピーノ・リッピが優れた新人画家として認められていたことを現している。
マザッチョの量感豊かな様式と構図に適合しながら、人物の頭部表現では独特の自然主義的解釈を示し、実際の人物の肖像を描き込んでいるとも伝えられる。
1424〜27年 ブランカッチ礼拝堂
1480年代
フィリッピーノ・リッピ Filippino Lippi
皇帝ネロの前で魔術師シモンと論争する聖ペテロと聖パウロ、聖ペテロの磔刑 部分
1481〜86年頃 フレスコ 230×598cm(全体)
フィレンツェ サンタ・マリア・デル・カルミネ聖堂ブランカッチ礼拝堂
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1