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教皇シクストゥス4世とプラティナ

教皇ニコラウス5世によって正式に設立されたヴァティカーノ図書館は、教皇シクストゥス4世の時代に規模が拡大され、1475年には人文学者プラティナ(本名バルトロメオ・サッキ 1421〜1481)が図書館長に選ばれた。
右図はシクストゥス4世がプラティナを館長に任命している場面。ひざまずいているプラティナは右手で教皇の造営を讃えた銘文を指さしている。
図書館入り口に向き合う壁に描かれていたが、1821年にカンヴァスに移された。図書館の壁面装飾にはアントニアッツォ・ロマーノやギルランダイオ兄弟も参加している。
ネポティズモ(閥門主義)の教皇としても知られるシクストゥス4世の背後には4人の甥、左からジョヴァンニ・デッラ・ローヴェレ、ジローラモ・リアリオ、ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ枢機卿(後のユリウス2世)、ラファエッレ・リアリオが描かれている。角柱を飾っている紋様は教皇の生家デッラ・ローヴェレ家の紋章。
やや高い位置に描かれていたため、視点は教皇の膝辺りに置かれている。人々の姿勢や視線が思い思いの方向を向いているのは、マンテーニャの集団肖像画にも見られる15世紀的特色とされる。
1470年代
メロッツォ・ダ・フォルリ Melozzo da Forli
教皇シクストゥス4世とプラティナ
1477年頃 フレスコ(現在はカンヴァスに移行) 370×315cm
ヴァティカーノ絵画館
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1