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出産の聖母

ピエロ・デッラ・フランチェスカの母ロマーナは、サンセポルクロに近い小村モンテルキの出身だった。そのため村の共同墓地の小礼拝堂にピエロの壁画が残っているとされている。
円形の天幕を二人の天使が開けると、中におなかの大きな聖母が自らの腹部を指さして立っている、珍しい図像の聖母像で「出産の聖母」と呼ばれる。
1954年にフィレンツェで開かれた「初期ルネサンスの4人の巨匠」という展覧会のために、この「出産の聖母」の出品を依頼されたサンセポルクロの市長が、貸し出し中に村人の出産に災いがあっては困るという理由で出品を断ったらしい。
テンペラで描かれた保存状態の良い作品なのだろう。
1450年代
ピエロ・デッラ・フランチェスカ Piero della Francesca
出産の聖母
1457〜58年頃 壁画 テンペラ 260×203cm
モンテルキ 墓地礼拝堂
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1