「哲学(弁証法)」「文法」大聖堂鐘楼
フィレンツェ大聖堂鐘楼のために制作された自由学芸の寓意像浮彫5枚のうち2枚。14世紀に制作が中断していたもので、ルカが制作したのは「哲学(弁証法)、文学、音楽、算術、幾何学」、鐘楼北側に置かれた。鐘楼の第1層、六角形の浮彫の一部だと思える。
14世紀からの伝統を継承しながら、ヤコポ・デッラ・クエルチャやミケロッツォなどからの影響も見られる。左の「哲学(弁証法)」はヴァザーリが「剣闘士のようだ」と評しているが、ドナテッロのサン・ロレンツォ聖堂旧聖具室ブロンズ扉の使徒たちを思わせる。 1430年代
左「哲学(弁証法)」 右「文法」
1437〜39年 大理石 各82.5×69cm
フィレンツェ 大聖堂美術館
世界美術大全集11 イタリア・ルネサンス1
イタリア・ルネサンスの巨匠たち9 ルカ・デッラ・ロッビアとその一族