この初期の作品にはシエナ、ロンバルディアの影響が見られる。金地を背景にした緻密な描写、自然細部への関心、波打つ描線、優雅な表情や身振りなどに国際ゴシック様式の特徴が表れている。
ジェンティーレが国際ゴシック様式を何時どのようにして知ったのかは不明。この作品では、奏楽の天使たちは樹木の間から鳥の雛のように顔をのぞかせている。
1400年代

ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ　Gentile da Fabriano
聖母子と聖ニコラウス、聖女カタリナ、寄進者
1405年頃　板　テンペラ　131×113cm
ベルリン　国立絵画館
世界美術大全集11　イタリア・ルネサンス1
イタリア絵画　日本経済新聞社