ジャン・ガレアッツォ・ヴィスコンティへの告別の辞
告別の辞は1402年ピエトロ・ダ・カステッレットによって読誦され、写本は1403年に仕上げられ、新公爵に献呈されている。
この扉絵はシエナ国立絵画館に所蔵されているミケリーノの署名作品「聖女カタリナの神秘の結婚」との比較によってミケリーノの真筆とされている。ミケリーノはベリー公ジャンの代理人やミラノ大聖堂記録によって「絵画および素描の技芸に秀で、ステンドグラスに優れた手腕を示す当代世界随一の画家」と讃えられていた。
この図では天国に召された「美徳の伯爵」ジャン・ガレアッツォが、美徳の象徴を手にする12人の乙女とケルビム、セラピム、大天使たちに囲まれた聖母が抱く幼児キリストから冠を授けられている。
厚塗りの鮮明な色と金の対比、背景の金彩格子模様が、フランス王シャルル6世時代のフランス写本挿絵の影響をうかがわせる。欄外にはヴィスコンティ家の紋章と公を讃える巻紙を持った預言者の胸像が交互に描かれている。
1400年代 拡大画像
ミケリーノ・ダ・ベゾッツォ Michelino da Besozzo
「ピエトロ・ダ・カステッレットによる
ジャン・ガレアッツォ・ヴィスコンティへの告別の辞」の扉絵
1403年 写本装飾 37.6×24.2cm
パリ 国立図書館
世界美術大全集10 ゴシック2
この扉絵はシエナ国立絵画館に所蔵されているミケリーノの署名作品「聖女カタリナの神秘の結婚」との比較によってミケリーノの真筆とされている。ミケリーノはベリー公ジャンの代理人やミラノ大聖堂記録によって「絵画および素描の技芸に秀で、ステンドグラスに優れた手腕を示す当代世界随一の画家」と讃えられていた。
この図では天国に召された「美徳の伯爵」ジャン・ガレアッツォが、美徳の象徴を手にする12人の乙女とケルビム、セラピム、大天使たちに囲まれた聖母が抱く幼児キリストから冠を授けられている。
厚塗りの鮮明な色と金の対比、背景の金彩格子模様が、フランス王シャルル6世時代のフランス写本挿絵の影響をうかがわせる。欄外にはヴィスコンティ家の紋章と公を讃える巻紙を持った預言者の胸像が交互に描かれている。
1400年代 拡大画像
「ピエトロ・ダ・カステッレットによる
ジャン・ガレアッツォ・ヴィスコンティへの告別の辞」の扉絵
1403年 写本装飾 37.6×24.2cm
パリ 国立図書館
世界美術大全集10 ゴシック2