単身廊の小教会堂構造で建造された礼拝堂の内部全体を装飾する壁画。スクロヴェーニ礼拝堂のジョットの壁画を意識して制作されたもの。
奥壁の上下に「聖母戴冠」と「キリストの磔刑」、入口側に「受胎告知」と「キリストの幼年時代 4場面」、両側の壁に2段構成で左に「聖ゲオルギウス伝」「玉座の聖母子」「ルーピ一族と聖人たち」、右に「聖女カタリナ伝および聖女ルチア伝」が描かれている。
複雑な場面設定を画家の時事的な自然主義と演劇的効果による多彩な表現でまとめられている。一部の助手による部分を除き、様式的にも緊密度の高い作品。15世紀北イタリアの画家に大きな影響を与えた。

1370年代　拡大画像

アルティキエーロ　Altichiero
キリストの幼年時代
1379〜84年頃　フレスコ
イタリア　パドヴァ　サン・ジョルジョ祈祷所　
世界美術大全集10　ゴシック2