ストロッツィ祭壇画
ペスト後の代表的作品。
アンドレア・オルカーニャ(本名アンドレア・ディ・チオーネ 1343より記録 1368年没)多くの芸術家を輩出したチオーネ一族に生まれる。兄弟に画家、ヤコポ・ディ・チオーネ、ナルド・ディ・チオーネ、彫刻家マッテオがいる。オルカーニャは主に彫刻家として活動、代表作にフィレンツェ オルサンミケーレ聖堂の「聖壇」(タベルナーコロ)がある。絵画の代表作がこの作品。
特徴はジョットが始めた新しい試みより、それ以前、13世紀の画像への回帰の傾向が強いこと。ペストによる死への恐怖とともにこの作品が置かれている聖堂、ドメニコ会の影響もあった。フランチェスコ修道会が清貧論争で、その一派が異端とされていたのに対し、異端審問の先頭に立つドメニコ会は保守的傾向が強かった。
アンドレア・オルカーニャ(本名アンドレア・ディ・チオーネ 1343より記録 1368年没)多くの芸術家を輩出したチオーネ一族に生まれる。兄弟に画家、ヤコポ・ディ・チオーネ、ナルド・ディ・チオーネ、彫刻家マッテオがいる。オルカーニャは主に彫刻家として活動、代表作にフィレンツェ オルサンミケーレ聖堂の「聖壇」(タベルナーコロ)がある。絵画の代表作がこの作品。
特徴はジョットが始めた新しい試みより、それ以前、13世紀の画像への回帰の傾向が強いこと。ペストによる死への恐怖とともにこの作品が置かれている聖堂、ドメニコ会の影響もあった。フランチェスコ修道会が清貧論争で、その一派が異端とされていたのに対し、異端審問の先頭に立つドメニコ会は保守的傾向が強かった。
1354年に制作が依頼され、署名と年記が残る数少ない作品の一つ。
従来の多翼祭壇画の形式を破り一つの連続する空間として描かれている。そして各人物の位置する空間の奥行きを抑えることで象徴的な意味をもたせている。
寄進者の守護聖人トマス・アクィナスと聖ペテロがキリストにそれぞれ本と鍵を差し出す場面は、教会の権威と教義を重んじるドメニコ会の姿勢を表している。礼拝堂の壁にはナルド・ディ・チオーネによる「最後の審判、天国、地獄」が描かれ、天井にはトマス・アクィナスが4度描かれている。ドメニコ会の四徳を表し、礼拝堂全体でドメニコ会の神学的世界を表している。
1350年代
オルカーニャ Orcagna
ストロッツィ祭壇画
1357年頃 板 テンペラ 160×296cm
フィレンツェ
サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂ストロッツィ礼拝堂
世界美術大全集10 ゴシック2
従来の多翼祭壇画の形式を破り一つの連続する空間として描かれている。そして各人物の位置する空間の奥行きを抑えることで象徴的な意味をもたせている。
寄進者の守護聖人トマス・アクィナスと聖ペテロがキリストにそれぞれ本と鍵を差し出す場面は、教会の権威と教義を重んじるドメニコ会の姿勢を表している。礼拝堂の壁にはナルド・ディ・チオーネによる「最後の審判、天国、地獄」が描かれ、天井にはトマス・アクィナスが4度描かれている。ドメニコ会の四徳を表し、礼拝堂全体でドメニコ会の神学的世界を表している。
1350年代
ストロッツィ祭壇画
1357年頃 板 テンペラ 160×296cm
フィレンツェ
サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂ストロッツィ礼拝堂
世界美術大全集10 ゴシック2