魔術師を甦らせる聖シルウェステル
整然とした合理的な絵画空間、そのなかの三次元的な厚みをもった人物、人物の肌と衣裳に施されたスフマート。マーゾはジョットから学んだことを穏健に実現した。色彩についてはシエナ派の影響が指摘されている。アンブロージョ・ロレンツェッティの作品から受けたものとされるが、ジョット晩年のペルッツィ礼拝堂壁画へと結びつけられる。
この作品はギベルティのコンメンターリ(筆録 1450年頃)であげられているマーゾの作品の中で現存する唯一の作品。マーゾの様式を判断する基準作となっている。
物語は「黄金伝説」によるもの。聖シルウェステルとコンスタンティヌス大帝の物語を描く一連の壁画が礼拝堂を飾っている。
この作品はギベルティのコンメンターリ(筆録 1450年頃)であげられているマーゾの作品の中で現存する唯一の作品。マーゾの様式を判断する基準作となっている。
物語は「黄金伝説」によるもの。聖シルウェステルとコンスタンティヌス大帝の物語を描く一連の壁画が礼拝堂を飾っている。
コンスタンティヌス大帝がキリスト教に改宗して以来、竜がその毒気によって人を殺しているという異教の神官の訴えがあった。聖シルウェステルが二人の司祭を連れて竜のところへ行き、その口を縛って死に瀕した二人の魔術師を助ける場面。
1330年代
マーゾ・ディ・バンコ Maso di Banco
魔術師を甦らせる聖シルウェステル
1336〜39年頃 フレスコ 300×400cm
フィレンツェ
サンタ・クローチェ聖堂バルディ・ディ・ヴェルニオ礼拝堂
世界美術大全集10 ゴシック2
1330年代
魔術師を甦らせる聖シルウェステル
1336〜39年頃 フレスコ 300×400cm
フィレンツェ
サンタ・クローチェ聖堂バルディ・ディ・ヴェルニオ礼拝堂
世界美術大全集10 ゴシック2