受胎告知
受胎告知(上 部分)
1333年 板 テンペラ 265×305cm(全体)
イタリア フィレンツェ ウフィツィ美術館
世界美術大全集10 ゴシック2
全体図はイタリア・ルネサンスの巨匠たち5
シモーネ・マルティーニ 東京書籍 1330年代
銘文によると1333年にシモーネ・マルティーニと義兄弟リッポ・メンミ(両側の聖人?)によって描かれた。元来はシエナ大聖堂サン・アンサーノ礼拝堂のために描かれたもの。「受胎告知」は「ルカの福音書」に基づくが、大天使ガブリエルはオリーヴの冠をかぶり、手にはオリーヴの小枝を持っている。純潔の象徴、白百合は花瓶に挿されている。百合が宿敵フィレンツェの紋章だからといわれ、シエナ派絵画の特有の画像。
1330年代のシモーネの作風を伝える作品。ガブリエルの衣裳に見られる工芸的技術、聖母のシルエットや表情の繊細さや優美さはイタリア美術の中でも際立っている。ネオ・ゴシック様式の額縁に納められたのは近代になってから、元は四角い額縁だったらしい。
1330年代のシモーネの作風を伝える作品。ガブリエルの衣裳に見られる工芸的技術、聖母のシルエットや表情の繊細さや優美さはイタリア美術の中でも際立っている。ネオ・ゴシック様式の額縁に納められたのは近代になってから、元は四角い額縁だったらしい。