マリア伝
ジョットが始めた奥行きを表現するために画面に対して建築物を斜めに置く方法をタッデオ・ガッディは極端に発展させた。右の「神殿から逐われるヨアキム」の方がより下から見上げるように描かれていてガッディのこだわりが感じられる。
この方法は当時の画家たちにとって驚きだったらしい。他の画家による克明な模写がルーヴル美術館に残されているし、「ベリー公のいとも豪華なる時禱書」の「キリストの神殿奉献」にも同様の表現が見られる。
1320年代
マリア伝から「マリアの神殿奉献」左
「神殿から逐われるヨアキム」右
1328〜30年頃 フレスコ
フィレンツェ サンタ・クローチェ聖堂 バロンチェッリ礼拝堂
世界美術大全集10 ゴシック2