ギボリウム(祭壇天蓋)
作品記銘では「同僚のピエトロ」と共同で完成とされている。19世紀からの仮説では、このピエトロは同じ聖堂で制作したことのあるピエトロ・カヴァリーニとされていたが、今ではヴィテルボの「教皇クレメンス4世墓碑」などを制作したピエトロ・ディ・オデリシオと考えられている。
全体の構成はアルノルフォによるとされている。4本の支柱に支えられた中間層の四隅とスパンドレルに彫像が配されている。四隅の彫像は聖人像(ペテロ、パウロ、テモテ、ベネディクトゥス)、アーチ帯のスパンドレルにはアダムとエヴァ、カインとアベル、預言者たち。その上の三角形切妻には古代の勝利者像に由来するバラ窓を抱えた2対の天使たちが配されている。
ギボリウムの内側天井はリブ・ヴォールトで支えられ、要石には4体の天使像、内部全体はモザイク装飾で彩られている。
これらの彫刻装飾は建築全体によって簡潔に抑制されている。複雑なアーチその他の曲線は明解で力強い直線で支配され、全体はリズミカルに分節されている。北方ゴシックの影響を受けながら構造性が際立つ量体構築物となっている。
1200年代後半 イタリア彫刻
アルノルフォ・ディ・カンビオ
ギボリウム(祭壇天蓋)1284年 大理石 モザイク 鍍金
イタリア ローマ サン・パオロ・フォリ・レ・ムーラ聖堂
世界美術大全集10 ゴシック2
全体の構成はアルノルフォによるとされている。4本の支柱に支えられた中間層の四隅とスパンドレルに彫像が配されている。四隅の彫像は聖人像(ペテロ、パウロ、テモテ、ベネディクトゥス)、アーチ帯のスパンドレルにはアダムとエヴァ、カインとアベル、預言者たち。その上の三角形切妻には古代の勝利者像に由来するバラ窓を抱えた2対の天使たちが配されている。
ギボリウムの内側天井はリブ・ヴォールトで支えられ、要石には4体の天使像、内部全体はモザイク装飾で彩られている。
これらの彫刻装飾は建築全体によって簡潔に抑制されている。複雑なアーチその他の曲線は明解で力強い直線で支配され、全体はリズミカルに分節されている。北方ゴシックの影響を受けながら構造性が際立つ量体構築物となっている。
1200年代後半 イタリア彫刻
ギボリウム(祭壇天蓋)1284年 大理石 モザイク 鍍金
イタリア ローマ サン・パオロ・フォリ・レ・ムーラ聖堂
世界美術大全集10 ゴシック2