
ゲオルク・ギーゼの肖像
ゲオルク・ギーゼはダンツィヒ(グダニスク)で生まれた商人で、この頃はハンザ同盟の出張所、ロンドン商館に属していた。後ろの壁に留められた紙に「ゲオルク・ギーゼの肖像に贈る二行詩。ここであなたがご覧になるものは、ゲオルクの顔と姿を再現しています。彼の眼はこのように生き生きとしていますし、彼の頬はこのような形をしています。彼の齢34、西暦1532年」と記され、壁の左端には白インクでギーゼの座右の格言「悲しみがなければ喜びもない」が書かれている。
再びロンドンに戻って、ロンドン商館の商人たちに顧客を見つけたいホルバインと、同業者の中で自らの地位を誇示したいギーゼの思惑が一致して、室内の器物なども入念に描かれた作品になった。最初正面から描かれた顔を斜め右向きに修正している。
世界美術大全集14 北方ルネサンス
1530年代
ハンス・ホルバイン(子)
ゲオルク・ギーゼの肖像
1532年 板 テンペラ 96.3×85.7cm
ベルリン 国立絵画館
再びロンドンに戻って、ロンドン商館の商人たちに顧客を見つけたいホルバインと、同業者の中で自らの地位を誇示したいギーゼの思惑が一致して、室内の器物なども入念に描かれた作品になった。最初正面から描かれた顔を斜め右向きに修正している。
世界美術大全集14 北方ルネサンス
1530年代
ゲオルク・ギーゼの肖像
1532年 板 テンペラ 96.3×85.7cm
ベルリン 国立絵画館
